【特選】場づくりのヒント

地域で何か仕掛けてみたい!という時には・・・

地域で何かを仕掛けてみたい。
気になるあの人を巻き込んで、新しいことにチャレンジしたい。
そんな、自分の「やってみたい」ことは、どうやって実行していけばいい?

新しく何かを仕掛ける、というときには、自分で新しい課題を設定して、そのためのアクションに人を巻き込んでいくことが必要です。
想いを共有し、進め方を共有し、共に進めるチームになる。

このプロセスを円滑に進めていくためには、何に気を付けないといけないのでしょうか。

 

◎まずは、地域のこと、改めて把握しよう!

地域に暮らし、地域の中で活動をしていると、地域のことは知っているような気がします。
ですが、改めて「仕掛ける」という視点で考えてみると、地域の方々が抱える思いなど、もっと知る必要があるかもしれません。
「普段から話は聞いている」と思っていても、地域の課題や未来の話、そして地域に眠っている可能性を、共に仕掛けるという視点で改めて把握してみましょう。

<活用資料・ワークシート>
現場訪問を仮説検証の場として効果的に!~「現場インタビュー企画&まとめシート」

◎地域のあるべき姿を考え、取り組むべき課題を見つけよう!

地域の眠っている資源や可能性。その活かし方を考え、今の現状からつながる未来ではなく、未来の地域のあるべき姿を描いてみましょう。あるべき未来は、合理的ではないかもしれませんが、その未来に向かっていくことから変化が生まれます。

そして、未来を描いたら現状との間のギャップを考え、取り組むべき課題と、課題を乗り越えるストーリーの仮説を立ててみましょう。

<活用資料・ワークシート>
・「将来への変化のストーリーを考える
・「巻き込む体験デザインシート
「自分の思いを整理する!マイビジョンシート」

◎仮説を問いかけて、みんなと対話してみよう!

課題を設定し、課題を乗り越えるストーリーの仮説を立てたら、地域の人に問いかけてみましょう。
自分が設定した問いに対して、どのような意見を持つ人がいるのか、その違う意見に耳を傾け、その違いを楽しんでいく中で、地域の人の中にも「未来への課題」や「課題を乗り越えるためのストーリー」が生まれてきます。一人一人がこのストーリーを持つことができたら、共に未来に進むパートナーへの第一歩です。

<活用資料・ワークシート>
・「お題づくりシート
対話の型「縁パブ」 シート&実践ガイド ~多分野の人が集う場の話の深め方

◎巻き込みたい人と共に、未来へのストーリーを描こう!

自分なりの仮説を立て、地域の人に問いかけてみて、それぞれのストーリーが生まれてきたら、それを持ち寄ってみましょう。
一人一人がなぜこのストーリーを実現したいのか?一人一人にとってのこのストーリーの意味は何か?そこをお互いに握り合うことが、いいチームづくりの第一歩です。

<活用資料・ワークシート>
・「巻き込む体験デザインシート
多様な参加スタイルを実現するため、それぞれの考えを共有! マイ・コミュニティ・ビジョン・シート

◎協働のためのパートナーシップミーティングをしよう!

ある程度関係者となる人の顔が見えてきたら、関係者全体で確認し、アクションを考える機会をつくりましょう!
一人一人がこのチャレンジを共に進めるメンバーとなっていくために、目指したいコミュニティのあり方を持ち寄り、そこへのアクションのストーリーを確認しましょう。

<活用資料・ワークシート>
概念共有のための活用資料「協力・協働を考える」
・キックオフミーティングの進め方の参考に
参加者の変化からプログラムを設計する「ワークショップ・デザインシート」
ミーティングは準備7割!~準備が大切とわかっていても、忘れがちなことをチェック!
新しいことを共に実現するコミュニティを設計しよう! コミュニティ・デザイン・シート

◎協働イベントをやってみよう!

ストーリーを共有できたら、あとは実行です。
多くの人を巻き込んでいくために、まずはイベントをやってみるのが良いでしょう。
イベントは、役割が明確で、期限が決まっているために、協働して進めていくイメージを持ちやすいです。また、イベントそのものとしての満足度だけではなく、その後の関係性の構築を目指して設計すると、より意味合いが深くなります。

<活用資料・ワークシート>
・説明資料「テーマへの参画を促すイベントを企画しよう」
何をしたいのか共有するために! イベント企画書テンプレート
イベント当日から逆算して考える! 準備スケジュール想定シート
動きを一覧する! イベント進行表・役割分担表

◎ふりかえり、次につなげよう!

イベントが終わったら、「反省会」ではなく、次への「ふりかえり」を必ず行いましょう。
良かったことは次に引き継ぎ、もっと改善できることは次への課題として、イベントの振り返りが次の活動の土台になります。
継続的な活動に発展させていくためにも、ふりかえりはしっかりと行い、次への展開を描いていきましょう。

<活用資料・ワークシート>
ワークショップ、講座を実施した後に~講座ふりかえりセルフチェックシート
イベントから学んだことは?~次につなげる!イベントふりかえりシート


人と人が関わり、協力し、共に考え、共につくるプロセスは、これまで“センスがある人”に頼って進められてきました。そういう方の多くは、自然にやる中でも、しっかりとこのプロセスを踏んで進めています。
なので、自分が順調に進められているというところは、飛ばしていただいてかまいません。

ですが、途中で何かうまくいかなくなった時に、このプロセスに立ち戻ってみて、自分がどこでつまずいているのか、そこをどうやって突破していけばいいのか、ぜひこのフレームを活用してみて頂ければと思います。

<参考実践事例>
ばづくーる「みんなの場づくり」

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About the author

諏訪 玲子 (empublic)

エンパブリック取締役COO
1983年茨城県生まれ。子どものころは音楽漬けで、ピアノの発表会やバイオリンのサロンコンサートで、舞台度胸を育む。中高時代、地域に開かれた音楽活動を重ねていくうちに、人が地域とつながる機会づくりに関心を持つようになり、大学では、地域と学生をつなぐ情報サイト・フリーペーパーを作成する学生団体の立ち上げに関わる。在学中より起業家型人材育成のNPO法人に携わり、2005年Worklife Innovator’s プロジェクト事務局を担当。ベンチャー企業勤務、結婚・出産を経て、2010年にエンパブリック入社。誰もが「ワクワクする場づくり」を日常の中に取り入れることができるように、事業拡大を担う。男児2人の母。