【特選】場づくりのヒント コラム

場づくりの守破離(3)「離~応用できる“学び”の経験」

場づくりの守破離(3)「離~応用できる“学び”の経験」

みなさま、こんにちは。bond placeの小笠原です。

前回までに「守・破・離」の守と破についてお話をさせていただきました。

3回目の今回は「離」についてです。

「守」で型を守り、「破」で自身のオリジナリティーを作る過程を通り、様々な経験を積み重ねて、独自の道、やり方を発見し、型から「離」れている状態が場づくりの「離」だと解釈しています。

「離」がうまくいくポイントは3つあると思います。

(1)自分のオリジナリティーが自信を持ってできている状態

僕の場合は、緊張感がある場が嫌なので、初めての方でも来た時になるべく緊張感を無くして参加してほしい。この場は楽しいかもしれないと、思ってもらえるように、対話の場の中でも、合間合間で笑いを多く入れたりするようにしています。
色々とやっていく中で、その部分を入れているかいないかで参加者の満足度が違うことに気が付き、自信を持つようになりました。また、自分はどんな状況の時にどうやって対応しているか、どんな声がけをしているか、結果として参加者がどのような状態になっているか、イメージできるようになると繰り返し自信を持ってできるようになっていきます。

(2)「守」を守れているから、できることもある

だからといって、なんでもかんでも型から離れればいいわけではありません。
千利休の「利休道歌」の中で、「規矩作法 守り尽くして破るとも 離るるとても本を忘るな」と述べています。
規則や教えを守りながら、いつか基本を打ち破り臨機応変に対応しながら、教えから離れていくことも大事なのですが、根本を忘れてはいけないですよという意味になります。
僕の場合は、参加者の状況によって笑いを入れる時、入れない時。自身のやり方が全てではなく、場の本質がわかっていれば、対話を促すには、どうしたらいいのかに戻ることもできます。

(3)「離」で終わりでない
「離」にたどり着いたからといって、そこで終わり、ゴールではないと思います。「離」まで身につけたからこそ、また新しいステージにいける。その上でさらに、新しいことにチャレンジしたり、さらには上には上がいることも見たりすることができます。そして、新しいテーマに関心を持った際、また違ったテーマ、内容で「守破離」に流れていくのではないかと思います。

一度「守破離」の学びの経験をしていると、他のテーマに関しても、学びの仕方を応用できると考えています。僕は、数字がめちゃくちゃ苦手なので、今は会計関連の本をまとめて読みながら、次の「守破離」を試しています。

場づくりに関しての守破離として3回に渡って書かせていただきましたが、最後にも書かせていただいた通り、学び方はさらに他のテーマでも広げることができると思います。色々と試していただければ幸いです。

◇bondplace の活動内容はこちらから http://bondplace.jimdo.com/

場づくりの守破離
  1. 「守~まずはインプットから」
  2. 「破~違和感が出てきたら試しに変えてみる」
  3. 「離~応用できる“学び”の経験」

 

小笠原祐司さん、嘉村賢州さん、広石拓司の3人でトークセッションを開催します!

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4/28(火)夜@根津スタジオ。 詳細はこちらまで

About the author

小笠原 祐司(東京・立川/山梨)

bondplace代表
山梨県山梨市出身。大学生時代から小学生、障がい児向けのワークショップの企画やファシリテーションを年間50回以上行う。大学院修了後、企業の人財開発•人財戦略に関わるウィルソン•ラーニング ワールドワイド株式会社(WLW)に入社。2013年に個人としてbond placeをたちあげ、地域の活性化の市民参加型ワークショップや対話の場作りを行う。現在はWLWを退社。2014年4月より任意団体(2015年NPO法人化予定)としての活動を主軸におき、今までの経験を生かして、子ども向けから大人向けのワークショップの企画運営実施を行う、「ワークショップデザイナー」、民間・企業・非営利組織の3つのセクターを横断して社会課題を解決する「トライセクター・ファシリテーター」として活動。山梨県と東京の二拠点をベースに、二地域のワークスタイルを実践中。