bondplaceの小笠原祐司さんは、2014年4月からの1年でまちづくり、ビジネスから公益団体まで、多様な場で150のワークショップを設計し、実行してきました。
小笠原さんの現場の様子をご覧ください。
- 山梨県市町村職員研修
- 子どもとダンボールでまちづくり
- 競馬の新魅力を考えるワークショップ
- ビジネス現場(株式会社かんぽ生命)
- 立川ミライ会議
- レゴワークショップ(子ども向け)
小笠原さんは、どのようにワークショップや場づくりの設計や実施の力を身につけていったのか?
その学びのプロセスを、守・破・離で紹介してくれました。
エンパブリック・メルマガ「根津の街から」に2014年秋に掲載され、大好評だったコラムをご覧ください。
場づくりの守破離(1)「守~まずはインプットから」 bond place 小笠原祐司
皆様初めまして。私、bond placeの小笠原祐司と申します。
大学時代から、子ども向け、障がい児向けワークショップや、社会人になってからは企業向けの人財育成のコンサルティング会社に勤務してきました。現在は山梨県と東京の2地域でワークショップならびに対話の場を、まちづくり関係から、子ども向けなど幅広く企画・実施をしております。
最近、場作りをする上で何から学んでいいの?なにから始めたら良いの?という相談を多く頂きます。
このコラムでは、私の考える場づくりを始めるポイントをご紹介します。
場作りやワークショップについて、私自身も、最初から順風満帆だったわけでなく、うまく行かなかったことの方が沢山あります。
私は何かを学ぶとき、大事にしている言葉として、お茶の世界で有名な千利休の“守破離”という言葉があります。
元々は前職の上司に教えていただいた言葉ですが、「利休道歌」(利休百首共いわれています。)の中の1文に、「規矩作法守りつくして破るとも 離るるとても本を忘るな」という言葉があります。
規則や教えを守りながらも、いつか基本を打ち破り臨機応変に対応しながら、教えから離れていくことも大事なのですが、根本を忘れては行けないですよという意味になります。
そして、上記の1文中の守・破・離をとって“守破離”と呼ばれています。
この言葉は、お茶の世界だけでなく、全ての道で大切な考え方であり、武道の中でも教えとして使われるそうです。
私がワークショップを実際にやってみようとしたとき、「守」るべき型があるのではないかと思い、ワークショップに関連する本を20冊ほど買いあさり、さらにWEBで「ワークショップ」と検索して出てきた記事を、片っ端から読んでみました。
何冊もいくつもの記事をまとめて読むと、全く別の方々が、表現は違っても同じようなことをおっしゃっている可能性があります。それはきっと守るべき型、成功するポイントだと仮説を持って行動してみました。実際にいくつもの違った場作り、会議について書かれている本には共通点がありました。
例えば、「人数は多ければいい訳でなく、少なくても対話の場があるのが大切」 「まずは小さなグループから大きくしていく」 「場作りをしても最初は人が少なくても、継続して行うこと。」 「継続していることにより、”あ、あの人は場作りをしている”と実績がついてくる」といったような内容のことを、いくつもの本で書かれていました。
このことに気づいた時に、場作りを行う上でも、「小さなところからコツコツ継続していく」が大切なことだと改めて気づくことができました。
実は山梨で最初に企画した時は、2人しか集まりませんでした(しかも幼稚園の時からの幼なじみ)。 しかし、まずは目の前の人たちに気づきや学びを起こすことができたら、彼らが呼んでくれるし、人数は関係ないという心構えが本を読み、できていたので、まずは彼らに価値を感じてもらおうと一生懸命やりました。結果的に満足していただき、次回彼らが口コミで呼んできてくれました。
何かを始めたい時、まずは守を固めるために、いくつもの本、記事を読んで共通しているところを見つけてはどうでしょうか。
次回は、【破】、【離】について話してみたいと思います。
◇bondplace の活動内容はこちらから http://bondplace.jimdo.com/
場づくりの守破離
小笠原祐司さん、嘉村賢州さん、広石拓司の3人でトークセッションを開催します!
4/28(火)夜@根津スタジオ。 詳細はこちらまで