みんなの場づくり

今津新之助さん(沖縄)「場に人が介在する意味~事務局の仕事って?」

沖縄を舞台に、地域の中で人と人をつなげ、秘められた価値を掘り出し、形にし、届ける活動を展開している、株式会社ルーツの今津新之助さんがエンパブリックに遊びに来てくださいました!

今津さんは、2013年3月に広石が沖縄で行った講演「自分らしい仕事をつくるには?~沖縄wajya 「すきなシマでしごとをつくる!」より(http://nez-studio.jp/?p=3635)」をプロデュースしていただくなど、広石とは約10年のお付き合いです。

今津さんは、ばづくーるラボが立ち上がってすぐにご参画いただいたお一人。どこに興味を持ったのか、なぜ参加したのか、お伺いしてみました。


今津さん
「案内をいただいて、もう大共感というか。
事務局が、実はプロデュースというか、そういう表現は事務局としてはあまりよくないですけど、実質そういう役割を担うことがあるなあと思っています。事務局は事務をやっているわけではなくて、関係性の網の目の中で、どうやって事業をつくるかということをやっているのだと考えています。なので、案内を見て、クリエイティブ事務局と聞いて、これは!と思って、連絡しました。
うちの団体にも、事業をやりたい人と、事務局の人間がいるんですけど、事務局って考え方によっては、押し付けられている感が出てきてしまうんですよね。でも、どうクリエイティブにやるのか、総合デザインするのか、ということなんですよ。
そういう視点で、この情報誌「地産知縁」に載っている山梨の宮澤さんは、地域の”事務局”なんですよね。

また、自分も関西から沖縄に入って、異なる文化の中で、地域の人たちと関係をつくりながらやってきた。そこで学んだことはたくさんあって、それは他の地域の人たちも同じ課題や思いがあると思って、最近は沖縄以外の地域にも訪問して仕事もしています。なので、地域で頑張る人の交流にも共感します。

”静的”な場づくりで主体性を引き出す設計をしたオープンスペーステクノロジ-などもあって、それは大切だと思っているのですが、その一方で、そこに人が介在している意味みたいなものを感じていて、それを(対話の場の後の)別の場面でどうやるかがあって、何かが生まれてくるということもとても大切ではないかと。

エンパブリックがやっている文京区のプロジェクトも、場をつくった後どうなるの?というところをやっていて、ソーシャルデザインというより、ソーシャルアントレプレナー育成という人に焦点をやってきている広石さんならではの、集まって内面の変革だけじゃないよね、ということにとても共感しました」

広石:
「ありがとうございます。講座は講座でしかないから、そういうところで人と人が出会って、仲間ができていく。広がっていく。実現していく。それを一個一個どうやって積み重ねていけるのか。ということだなと思っているんですよね」

今津さん:
「各地の現場のノウハウを、みんなで持ち寄れば解決するんちゃうの?ということも多くて。課題はどこか似ているのだから、そこをつなげるとインパクトを出せる。両者の間に自分たちは挟まっているだけで、本当は自分たちがいなくてもできるようになればいいな、と思って「あいだ(をむすぶ)」の仕事をやっているのです」

広石:
「だから、そこに質の高い出会いを描くということが、役割になるんだよね。エンパブリックも、これまで文京区や杉並区で講座をやってきたけれど、講座でやっていたことよりも、講座の中で関係性を創れた人同士は、プロジェクトとかを実現できるんだよね。
だから、本当はそれこそがやらないといけないことなんだなと思っていて、”ちょっと勉強になる場所で、仲間と出会える”ということを期待されているんだなと。だから、実は、こことここが繋がって、一緒にやればいいんじゃん?ということを意識してやっていかないといけなくて。そういうインフラを作っていかないといけないんですよね」

今津さんありがとうございました!

◆株式会社ルーツ http://www.roots58.jp/

ばづくーるラボでは、各地で場づくりやコミュニティ運営に取り組む方たちが参画いただき、交流しています。ぜひ一緒につくっていきましょう

ばづくーるラボ

About the author

諏訪 玲子 (empublic)

エンパブリック取締役COO
1983年茨城県生まれ。子どものころは音楽漬けで、ピアノの発表会やバイオリンのサロンコンサートで、舞台度胸を育む。中高時代、地域に開かれた音楽活動を重ねていくうちに、人が地域とつながる機会づくりに関心を持つようになり、大学では、地域と学生をつなぐ情報サイト・フリーペーパーを作成する学生団体の立ち上げに関わる。在学中より起業家型人材育成のNPO法人に携わり、2005年Worklife Innovator’s プロジェクト事務局を担当。ベンチャー企業勤務、結婚・出産を経て、2010年にエンパブリック入社。誰もが「ワクワクする場づくり」を日常の中に取り入れることができるように、事業拡大を担う。男児2人の母。

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