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気付きのある「まちあるき」をしよう

多様な人たちと共に歩き、新しい発見があるような気づきのある「まちあるき」をするための、企画運営シートです。まちづくり、地域課題分析、観光などの目的で、「まちあるき」を効果的に運営したいときにオススメです。

machiただ、街を歩く散歩と違って、「まちあるき」はワークショップです。ワークショップとしての「まちあるき」を多くの人が設計できるように、エンパブリックの谷根千での実践、市民講座での「まちあるき企画」などの経験を踏まえて開発されたのが、このシートです。

まちの名物や見どころを特集するテレビ番組はありますが、自分たちでまちの魅力や資源に気づいてもらえるような体験がつくれたら、まちの印象はもっと変えられるかもしれません。地元に詳しい人と一緒にまちを歩けば、ふつうに暮らしているだけでは、まるで知らなかったようなおもしろい話を聞くことができます。まちの成り立ちをひもといていけば、おもしろいこと、驚くことが詰まっています。地域のネタは、その地域のあちらこちらに埋まっています。

まちの見え方は、ちょっとした予備知識があるだけで、大きく変わります。エンパブリックは「谷根千」と呼ばれる地域にありますが、この地域は道の狭いところが多くなっています。たとえば、この「道」ひとつをとっても、「幅が狭いからここでは道行く人はお互いに挨拶していく」といった文化がこの近辺にはよくあります。建物の密集度がまちの文化につながっている。それは、その道の往来を使用している人でないと気づかないかもしれません。

「まちあるき」を、ただの散歩にしないためには、新しい視点を得るための「事前説明」や、お互いの発見したことを共有する「ふりかえり」といった、プログラムの流れが必要です。「まちあるき企画シート」では、「まちを歩く」という体験を共有し、参加者の気づきが生まれやすいようにするための一連の手順が示されています。

 

昨年のエンパブリック・スタッフの行った講座で「神楽坂まちあるき」の企画がありました。神楽坂といえば、古い料亭や石畳の路地に象徴される東京有数のスポットです。まちあるきの前には地元に詳しい方から街の成り立ちをお聴きし、後には30分ほど「ティータイム」として、参加者同士の対話の時間が取り入れられていました。このティータイムでは、寒い外を歩いて暖かいところに戻ってきた参加者の皆さんが、リラックスした雰囲気の中、「自分がなぜまちあるきに参加したのか」などについて思い思いに話し合いました。

話しているなかで、じつは、近くの図書館の職員の方だったり、隣町の警察署に勤務されていた方だったり、この地域のマンションにお住まいの方だったり。「神楽坂を知りたい」という共通点を軸に、共通の体験をしたからこそ、幅広い立場の方が集まっていることを分かち合うことができ、そこからさらに地域の話がどんどん広がっていきました。人が集まる「場」では、参加者どうしの違いを楽しむ「対話の時間」を設けることがポイントだなと改めて実感しました。

 

地域にあるおもしろいひと、場所、ものは意外と知られていません。このシートを通して、地域にどんな資源があるのかを知る機会をつくってみませんか?

エンパブリックでも「谷根千まちあるき」のほか、地域の市民講座で、受講生がまちあるきを企画して実践するようなプログラムづくりをしてきた中で、どうやったら楽しみながら気づきを促せるか、模索してきた中で、参加型の「まちあるき」のためのシートを開発してきました。

「ばづくーるラボ」では、ワークシートの記入例、まちあるき実施のポイント、スタッフのまちあるき経験談、このワークシートを使って企画してみた実践プログラム、さまざまな使い方のバリエーションをご紹介していきます!

https://bazcool.jp/cs_registration

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